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第458回 “旅” 2012.5.14 - 2012.05.14 Mon

昨日奈良国立博物館・庭園における“ヤマトタケル”公演は、お天気にも恵まれ無事終了しました。久々の野外公演でしたので、少々肌寒さはあったものの、夕刻の時の流れが味方になってくれました。今だからこそ言えることですが、作品を共に作ってくれた仲間が、音制作終了直後に病気になってしまい、大きなショックを受けました。昨日の公演では、たくさんの名曲を作ってくれた綱澤さんも来てくれていたし、私も含め3人が顔を揃えたかった・・・。ヤマトタケルの魂が天にのぼっていく最後の音で私の指先には1つの星が輝いていました。身をけずって作品を作り上げてくれた彼女の魂は今、天の星にあるのだと涙がこぼれました。今週末は浜松公演へと続きます。野外公演とはまた違った演出となり、今から準備に入ります。まだまだ私の旅は続いていきます。
 



第457回 “制作とは” 2012.5.7 - 2012.05.07 Mon

先週は連休中でエッセイもお休みさせてもらいました。といっても私はコンサートの練習・準備など含め、大展開の10日間でした。今月公演の"ヤマトタケル"は古事記の有名な物語ですが、特に辞世のうたは群を抜いてすばらしい。そのうたに作曲家 綱澤さんは名曲を作ってくれたと思います。練習していく中で、入りすぎて目頭が熱くなってしまうのが難・・・。今回再編集にあたりアレンジをしてもらった作曲家 福原さんの演奏もすばらしく、ヤマトタケルが亡くなって、白鳥となって天へ登っていくところは、今回の公演でも山場となると思われます。それにしても制作とはおもしろくもあり、狂気に近いところもあります。半世紀近く生きてきて、果てしなくわからないことだらけですが、周りに恵まれている自らの立場を誇りに思う今日この頃です。

 



第456回 “大正・昭和・平成” 2012.4.23 - 2012.04.23 Mon

4日間にわたる発表会を昨日無事終えることができました。詳細については教室ブログにアップしてもらうことにしますが、今回も4才から85才という大正・昭和・平成と3つの時代にまたがる世代が集えたことが、何よりも嬉しいことでした。数ヶ月でこんなにも人間って、成長できるんだと何度も思うことが、演奏を聞かせてもらってありました。3ヶ月前から始めた“やまとうたセミナー”の効果も凄く、指導者としては嬉しいかぎりです。また、私たち自身がプロフェッショナルとしてこれからもどう勉強していくのか、まだまだ尽きせぬ課題がありますが、熱心な先生方と共に、前に進んでいきたいと思います。春爛漫。人の出会いは本当に素晴らしいです。

 



第455回 “体力勝負” 2012.4.16 - 2012.04.16 Mon

5月の“ヤマトタケル”公演にむけての練習が、明日からの発表会準備と平行して進められています。国立博物館庭園においての演出も決まってきて、浜松公演とはまた違った雰囲気になりそうで、奈良・浜松共に御参加下さるお客様にも楽しんでいただけそうです。一日の中で、夕刻から日が暮れてゆく時間帯は本来贅沢な時のはず。ところが日常は仕事におわれてしまって、気がつけばすでに夜。今回のコンサートは、この暮れ行く時間の神秘性を感じとってもらえるのではないかと思っています。古代人のエネルギーが現代に生かされるような舞台づくりに1ヶ月集中してゆきます。でも今日は明日からの発表会準備で大忙し。一に体力、二に体力、三、四がなくて五に体力を実感しています。

 



第454回 “連歌” 2012.4.9 - 2012.04.09 Mon

去る4月3日、大変趣のある“連歌会”に芥川賞作家 高城修三先生のお招きで参加させてもらいました。連歌とは、和歌の五・七・五に、次の人が七・七をつけ、また次の人が五・七・五を付け加えるという、複数の人で詩を制作する形態で、俳諧の基だそうです。万葉集が起源といわれているもの興味深く、日本ならではの文学形態であるということも知りました。特に印象的だったのは、同じような発想言葉を繰り返さないことがルールの一つとなっていることです。前の人がよんだ歌をとらえて、はなれる。その発想がおもしろいと思いました。私は全く歌がうかばずお恥ずかしい限りですが、参加者の皆様は、自由にうたを披露され一般人がこのように歌をよめるなんてなんて素敵なんだろうと感じました。やはり、実際に体験するのが一番。そんな今までにない体験をさせてもらう機会を与えてもらって、今年は何かがはじけそうです。

 



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プロフィール

naomi utamakura

Author:naomi utamakura
歌枕直美(うたまくら なおみ)

歌手・作曲家・音楽プロデューサー

言葉には力がある、その様な万葉集の和歌に日本人の心の原点を感じ、西洋音楽と融合させ、CD「みやびうた〜音楽で綴る万葉集」シリーズを、1997年より発表。万葉集を音楽にして現代に活かす先駆者となる。さらに2002年より、万葉集を根幹に古事記、日本書紀に伝わる和歌を歌うことにより歴史の中にある知恵を表現する新しい舞台芸術「和歌劇〜和歌と映像で語る歴史物語」を創作し、国内外で公演。ヨーロッパ公演では、”日本の心を感じた”との評価を得る。また、各地に残る歴史文化を再発見し、その中にある知恵を新たに展開していこうという試み「歴史的建築物を生かすコンサート」を企画し、10年以上に亘り行っている。

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